2009年9月8日のアーカイブ

カテゴリー:日記
約2年前、友人の結婚式の二次会に参加していた時でした。
幸せそうな友人夫婦と過ごしていた楽しい時間は
一つのニュースにより一瞬で目の前が真っ暗になりました


(株)比内鶏社が偽装


廃鶏と呼ばれる1羽数十円の鶏を比内地鶏と偽り販売していたのです


当社も付き合いのあった(株)比内鶏社。
当社だけに限らず、秋田県内を始め、日本全国に
取引先を持つ会社でした。


もちろん本物だと信じ、取引していた当社にとって
当時は疑う余地もなく、当社もその商品を取引先へ
紹介、販売しておりました。


この事件直後、当社へ問合せの電話が殺到しました。

同じように比内地鶏を扱う秋田県内の業者にはすさまじい数の
問合せがあったと聞いております。


当の(株)比内鶏社からは、一切何の説明もないまま時間は経過し、
得られる情報は、ニュースで流れる内容のみ。
多くの取引先様やお客様より問合せは増える一方でした。


詳しい情報のないまま対応する日々が続き、
私が責められ、怒鳴られることも多々ありました。
私まで犯罪者扱いされているような気持ちでした。



提出する山のような書類作りと一日中電話応対で、
朝まで仕事をし、家に帰れない日も何日もありました。
そんな日々が3週間ほど続いた気がします。


体力も精神力も限界でした。


とても通常の仕事を出来るような状況ではない日々を乗り越え、
その後も数ヶ月は偽装事件の処理をするような日々でした。


(株)比内鶏社が一切対応しないため、
我々のような中間業者が対応処理をするしかなかったのです。


あれから約2年


本日、主犯の(株)比内鶏社 藤原元社長に判決がおりました。

実刑3年。

長いか短いかはあえて語りません。
あの頃の気持ちを思い出すと、一生忘れることは出来ないと思います。


当時、一緒に偽装を率先して行い一時は逮捕され釈放された

比内鶏社元監査役兼総務課長・石川徹

同社元営業課長・桜井久美

関連会社「大館養鶏」元部長・藤原義明

同社元業務課長・石木田謙一

同社元営業係長・佐々木保の5人。


(株)比内鶏社のグループ企業だった

大館養鶏は現在「リアルフーズ」

秋田鶏卵食品工業は「E&TAMAGO」と社名を変えて営業を続けている。

そしてこの5人の中の数人は、
今もこの会社に残り、代表を務める者もおり
再び比内地鶏を販売している。


もちろん今は本物を扱っているだろうが、
当時、偽装商品に使っていたパッケージデザインそのままに
販売している様子を見ると、一体何を考えているのか?
と考えさせらます。


今回なぜこんなことを書いたかというと、
当時の厳しい状況の中、応援していただいた
取引先の方々、お客様が大勢いらしたこと。
その方々への、ご報告もしたいという気持ちがありました。


そんな皆様のおかげで、苦しい時期を乗り越え今もこうして
頑張っていられるのだと心から感謝しております。


本当にありがとうございました。


そして、あんな事件に負けてたまるか!という信念。

比内地鶏は本当に素晴らしい鶏なんだ!という想いで、
続けることができました。


これからも比内地鶏の素晴らしさ、美味しさを
皆様にご紹介できるよう頑張って参ります。


今後も当店、そして私達の自慢の比内地鶏をよろしくお願い申し上げます。

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